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B.A.O.L.メンバーが作った作品の一部が展示されています。よかったらどうぞ。


2015.09.03 

が変わればもまた変わる。人は常に世界を束縛された観点からでしか見られない。その瞳に映る像が同一でも、知識と経験、常識、観念、それからロジック、これら色のついたレンズから逃れられることはできない。光は屈折し、歪曲する。その瞳は濁る。しかし、同じものを見れないという事実には、人は案外に気付けないものである。それは共感に生きる人間という生き物の性(さが)なのかもしれない。

 

  自らの名も知れぬストリートチルドレンだった少女(シャリファ)は、メティー・カー・サナクトという名の魔術師にひろわれる。彼は、廃れた魔術で崇高な野望を果たそうとしていた。それは戦争の根絶である。古から何度となく聖人がそれを望み、一度としてなされることのなかった幻想。彼はそれを己が魔術で体現しようとした。しかし動乱の折、世間からリベラルな知識人と認識され、周囲からの信頼の厚かった彼は、テロに巻き込まれて死んでしまう。残された少女はサナクトがかつてカリンと結んだ契約により日本へ逃れる。

(大統領選前後のエジプトでは、イスラム教を侮辱したとして、体制を批判したリベラルなジャーナリストや知識人が起訴されることは往々にしてあった。テロで知識人が死ぬことはもっと一般的であった…らしい)

 カリンとメティー・カー・サナクトは大学時代の学友だった。かつて彼女も彼の魔法に惹かれたことがあった。

 しかし、カリンは気付いていた。争いは人にとって生きてく上で必要不可欠な生理現象であることに。人が戦争を辞めてしまったら、ヒトではなくなることに。サナクトはこれに人類の進化という形で乗り越えようとした、カリンの興味はここで失せた。それはもうヒトという種であることを放棄した考えであり、カリンに興味があったのは、人がヒトでありながら戦争を失くすことであったから。

  今のQxxxⅨとはそのテーマが変わってしまうから、シャリファの出番は無いだろうと思う。行き過ぎると啓発本になりそうだし…。けど、いつかちゃんと書きたいなぁ。できれば、イスラム教、政権とエジプト軍、ムスリム同胞団、リベラル派とエジプトにいるISISについてちゃんと勉強したときに。

 

 以下、書きかけのシャリファ。

 

「目は覚めた?」

  男は唐突にそう言ってグラスに入った水を差しだす。

 私は強烈な頭痛と喉の渇きから、差し出された水を一息に飲み乾した。そうして火急の肉欲を満たすと私は気づいた。

 ――ここはどこだ。

 どこかの部屋にいる。内壁は年季の入って緑色がかったコンクリート製。室内にはダークグレーの金属製の書棚があり、何やら大量のファイルや書物、紙が散乱している。目の前には膝丈ほどの木製のテーブル。そして私は上質な黒革張りのソファの上に横になっていた。おそらく先刻まで毛布を被って寝ていたのだろう、私の手には駱駝(ラクダ)色の布がある。

 水をさし出した男が興味津々といった顔で私を覗いていた。

「お前は誰だ、そしてここはどこだ」

 男は異邦人だった。この国の男より眉が細く、瞳も小さい、そして肌の色も薄い。おそらく中国人(チャイニーズ)だろう。一見で男の出生を想像できた自分の学に誇りを抱きつつ、男の反応を待つ。

「俺は九条眩真(クジョウクラマ)。ここは日本の東京にある、とあるビルの一室だよ」

「…日本? 東京? 何だそれは」

 すると男は少し残念そうな顔で丁寧にゆっくりと応えた。

「きみの国から約1万キロ離れた太平洋に浮かぶ島国を日本国って呼ぶんだ。その国の首都、東京という都市にあるビルの一室に今、きみは居る」

 ――日本(ジャポン)。名前は知っている。アメリカに原爆を落とされたヒロシマとナガサキがある国だ。同胞団系武装組織の成員がyoutubeの中で熱く語っていた。曰く、w.w.2のときアメリカは何の罪のない民間人を二発の原爆で何万人も殺した、とか。私が知っているのはそれぐらい。

「日本とは、中国に近いのか?」

「隣国だよ」

「やっぱりな、その顔はチャイニーズそっくりだ」

 したり顔で言った私だが、しかし、男の顔は晴れない。

「お前の国はチャイニーズと仲が悪いのか?」

  男はしばらく沈黙した後、言葉を選ぶように丁寧に応えた。どうやらこの男は、言葉を口に載せる前にしばし思考するようだ。私と違って。

「きみの国は隣国と仲が良いかい? そしてその隣国とは肌の色が違うかな?」

 

・・・

 

  俺は今、モニターの画面を前にキーボードを叩いている。事務所『庵乃雲』に勤める俺の8割の仕事がこれである。残りの2割は所長のパシリである。主に切れた煙草をカートン買いしに行くという。あとはサビ残で時々出張があったりする。しかし俺の仕事の枠に、9歳の少女の話し相手が含まれていなかったことは、確かであったはずである。エジプトからの難民、そうカリンは云っていた。

「クジョーは以前、神を信じてないと言ったな」

  真っ黒の大きな瞳でこちらをキラキラと見つめている。彼女の瞳は強い好奇心を訴えていた。その瞳に見つめられると、どうしても正直に応えたくなってしまう。確かに彼女は9歳にしては聡明である。声のトーンを僅かに上げ、幼い少女を相手にするためのヴォイスにする。

「そうだね。日本人で神を自覚的に信仰する人は、…多くはないだろうね」

  褐色の肌に、墨のように黒色の縮れ髪。鼻は高く、眉は濃い。まだ顔にあどけなさを残すエジプト人の少女。そして彼女はこの間事務所の社員となった俺の後輩、そして助手。ということになっている。9歳の少女を働かせるなんて、所長は鬼か畜生か。

  最近カリンによって日本に無理やり連れてこられた彼女は、まだこの国を受け入れる準備ができていないようだった。世界のすべてに懐疑的で、それを解決できるまでは、その存在を認められない、と強く主張していた。故に彼女はことあるごとにその疑問を俺にぶつける、カリンはそれを横目に煙草を燻らせているから、困ったものである。

「――それはおかしい。公的な記録で二ホンには約8万8千のシュライン(神社)と約7万5千のテンポー(寺)がある。合わせて16万も宗教施設があるんだ。エジプトにある公的なモスクは10万だから、それよりはるかに多い」

 仕事にならない。この小煩い小娘を何とかしてくれ、とカリンを睨むが、その視線に気づくと、普段は見せることのない集中力で仕事に精を出し始める。PCの打鍵音が所内に響く。俺は諦めて、シャリファの話し相手になる。

「日本人に信仰がないってわけじゃないよ」

 すると彼女は眉を立てて、椅子からわずかに腰を起こし、勢い立って言った。

「それは嘘だ! 日本人は無宗教の割合が70%を超えるとカリンの貸してくれた本に書いてあったぞ」

   声からは苛立ちと、糾弾の色が窺えた。

 カリンがシャリファに渡した本は、…確かデータブックだった覚えがある。この国の真実が知りたいと言った彼女に、数字であるならば事実であるに違いない、と言って彼女が渡していた。数字が事実であることは確かだが、数字だけで社会の真理に辿り着けるほど人の世は単純ではない。

「うーん、難しいねぇ、そんな難しいことは俺には分からないから、あそこにいるお姐さんに訊いてみようか」

 その数字は別にして、日本人の宗教観を語るのは難しい。社会構造の宗教分離が進められてきた日本では、学校で宗教を学ぶ機会はない。宗教に関してある知識は、伝統として残っている僅かな慣習だけなのが一般的だ。

 翻って考えてみれば、国民の90%がイスラム教で、国の指針から日々の生活に至るまで、微に入り細を穿ち色濃く宗教に則った日常を送ってきただろう彼女には及びもつかないだろう。まして彼の国は信仰の違いで人が死ぬ国である。この希薄さに、疑問より先に苛立ちが募るのも頷ける。と、さっきウィキペディアで知った浅学で彼女の心境を俺なりに推し量った。

By kijo ichii


2015.09.02 

サークルメインキャラクター リリィ

2015.09.02 


2015.08.21     狂気の世界で戦い続ける者の邪魔をするな!

     

     仲間を失った傭兵の少女が諜報員に出会って仲良くする話。(百合)

     ボツ案。内容が中二すぎて恥ずかしい。

 

 

「彼女のことは忘れろ。故人を惜しむ権利が有っても、故人に囚われる資格は無い。今のお前にはな」 

「ユリヤは…、生きています」

 肘掛椅子に深く腰を下ろし、煙草を燻らせているマムの、濃紺の瞳を睨み付け言った。けれど彼女の視線はわたしと交錯することはなく、右手にはめられた、彼女の瞳と同色のサムリングの宝石に向けられていた。

「現実を直視できないやつは嫌いだ。ユリアはかつてそう言った。私も同意見だ。チャンスはやった。だが、お前は彼女を助けることができなかった。故に死んだ。現実を見ろ、来見」

 掌に爪を立てた。もう少し早ければ、わたしは、彼女を救えたかもしれない。

「まだこの眼で死体を見ていません。死体を見ない限り、わたしは彼女の死を受け入れることができません」

 マムは煙草を灰皿に押し付け、腰を起こし、わたしの眼を見つめ、言った。

「ならば言おう、あの廃墟に在った左腕とあの血液量では彼女の死は確定的だ。よって組織は今後、彼女を死んだものとして扱う。お前が彼女を生かそうが殺そうが関係ない。異論は無いな?」

 マムの強い瞳にわたしは後退りした。

「…イエス、マム」

 掌から血液が滴り落ちる感触がする、痛みは、無い。

「お前はまだこの業界に入って浅い。先駆者として、死との折り合いの付け方を教えてやる」

 そう言ってマムは一番上の引き出しから一つのファイルを取り出す。

「次のお前の職場だ。精神的苦痛は肉体的苦痛によって中和される。今回の任務は以前とは毛色が違うモノだ。いい療養になるだろう」

 その眼力に気圧されたわたしは、ファイルを受け取った。彼女の瞳からユリヤの件について語ることはない、という強い意志を読み取った。ファイルにざっと目を通すと、この国の政府系諜報機関の名があった。

「私は戦闘力を買われてこの職に就いたと思っていたんですが」

 ニヒルな笑みを浮かべたマムは言った。

「言っただろう? 療養だと。今回は戦闘工作員としてではなく、諜報員としてお前をそこに派遣する。なぁに、本来の場所に戻っただけのことさ。第一、そこに潜入できる者は、今の組織にお前を除いて他はいない」

わたしは嫌だな、と思った。諜報活動は時間がかかる。長い仕事は嫌いだ。以前の対象を消す、後腐れの無いサッパリとした仕事の方がよっぽど楽だ。

「一人、バックアップが必要です」

 マムは深く頷いた。

「あぁ、鶯に話をつけてある。彼女と調整を詰めた後、任務に取り掛かれ。洗礼を受けてこい。なかなかあれは強烈だぞ」

 そう言ってマムは再び煙草に火を灯した。

By kijo ichii


2015.08.20 ショートの子って可愛いですよね 

 男の子を描きたかったのですが、気付いたら女の子に性転換を遂げていました。

By karaki


2015.08.15 絵師募集用バナーを作りました。 

絵師募集用のバナーを作りました。

一緒にゲーム作り楽しみませんか?

募集待ってます!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

By Kijo Ichii


2015.07.14 現在のサークルHP背景のイラストです。

 アサルトライフルを持った少女です。現在HP背景として使用しています。絵は下手なので恥ずかしいです。…本職シナリオだし。

By Kijo Ichii